『口コミサイトに載せられてた画像が…。その画像が、昔兄貴が俺に作ってくれたシュークリームと…そっくりだったんだ…』

アンタまさか…
泣いてるの?

「ちょっと…しっかりしなさいよ…。アンタがしっかりしなきゃ、どうすんの?」

あたしはかわいそうだと思ったけど氷メガネに発破をかけた。

『尚美…。頼む、こっちに来て、一緒にその店に行ってくれないか…?俺一人で…兄貴に会って冷静でいられる自信…ない…』

どーしたのよ…
いつも強気のアンタが…。
なんでそんなに弱っちゃってんのよ…。

「わかった…。今週末でも、いい?」

『ああ…すまない…。無理言って…』

ほんとにもう…
アンタはどこまで…
どこまであたしを惚れさせれば気が済むかね…。

普段滅多に見せないその弱さを見せられちゃったら。
それが誰でもない、あたしだけに見せる素のアンタで。

普段のドSさと今の赤ん坊みたいな弱さとのギャップが…
あたしをもっともっと萌えさせるんだから!

あんなに弱ったアイツをあたしがほっとけるわけがない。
普段目いっぱい虚勢を張ってるだけに、いざ弱ると途端にヘタレるアイツだから…。