そうなの…イケメンなの…
ってアンタ、自分で自分の兄をイケメンだとか言う?

でも…
氷メガネのお兄さんなら間違いなくイケメンだろうとは思うけどね…。

「アンタ、お兄さんがイケメンだからそのパティシエがお兄さんだって、そう思うの?」

『そーいう事だな』

ってアンタ、そんなに短絡的な理由で?

だって…
イケメンパティシエってこの日本にどんだけいると思ってんのよ?
それだけでお兄さんって決めるのは…
ちょっと早すぎない?

あたしは水を差すようで申し訳なかったが、客観的な意見として氷メガネに言った。

「でもさ、フランスで修業した若いイケメンパティシエなんて東京ならゴロゴロいそうじゃないの?なんでそれだけでお兄さんだって、わかるの?」

『…………』

氷メガネは何も返事をしない。
一体どうしたんだろ?

「どうしたの?」

あたしが尋ねると、氷メガネは今にも消え入りそうな小さな声で呟いた。

『シュークリームが…』

「へっ?何?シュークリーム!?」

あたしは突然氷メガネが言った言葉が "シュークリーム"だったからビックリしてしまった。