毎度毎度イヤになるんだよね…。
確かにイケメンだから仕方ないかもしれないけど。

アイツは気づいてるのかいないのかわかんないけど、明らかにアイツを意識してるっぽい女がアイツの近くにはいっつもいるのよ…。

あたしはハラハラして、早くあたしに気づけって…
思っちゃう…。
そう思ってるとタイミングよくアイツもあたしに気づいた。

あたしに気づいたアイツは、メガネの奥の瞳柔らかく細めて微笑んでくれる。

色んな思いが渦巻いていたあたしは、溢れだしそうな涙をグッと堪え出てきた氷メガネに抱き着いた。

「ちょ…おい！人が見てるだろ！」

氷メガネは照れてるのか慌ててあたしを引きはがそうとする。
その行動に少し寂しさを感じたあたしは、拗ねたように言う。

「だって…久々だから……仕方ないでしょ…」

氷メガネはあたしの目線の高さまでかがみ、あたしの耳元で囁いた。

「お仕置き決定」