あたしが尋ねるとお母さんはしんみりとして話し始めた。
「主人はそうだったかもね。だけどあたしはね、敏生がちゃんと誰かを好きになって結婚できればいいけど…そうできない気がしてたの。もちろんそれはあたしの育て方のせいなんだけど。どこか冷めた態度で誰にも心を開かないこの子が、香菜ちゃんには割と普通に接してたから…。香菜ちゃんとなら大丈夫かと思ったのよ…。でもさっきのこの子の話聞いて…ちゃんと恋愛できたんだって…安心したの…。まあ…香菜ちゃんにはホントに申し訳なかったんだけど…」
ほんとに…ある意味コイツは香菜さんのお陰でなんとか生きてこれたのかもしれない。
そんな存在すらもいなかったら、コイツはどうなっていたかわからなかった…。
そう思うと、あたしも香菜さんに感謝しないといけないよね…。
結局氷メガネは家の鍵をお母さんに渡し、あたしと二人でホテルに戻った。
お母さんとは、明日一緒にランチをする約束だ。
部屋に戻った氷メガネは、すぐにメガネを外し、フーッと息をついてベッドに横たわった。
「主人はそうだったかもね。だけどあたしはね、敏生がちゃんと誰かを好きになって結婚できればいいけど…そうできない気がしてたの。もちろんそれはあたしの育て方のせいなんだけど。どこか冷めた態度で誰にも心を開かないこの子が、香菜ちゃんには割と普通に接してたから…。香菜ちゃんとなら大丈夫かと思ったのよ…。でもさっきのこの子の話聞いて…ちゃんと恋愛できたんだって…安心したの…。まあ…香菜ちゃんにはホントに申し訳なかったんだけど…」
ほんとに…ある意味コイツは香菜さんのお陰でなんとか生きてこれたのかもしれない。
そんな存在すらもいなかったら、コイツはどうなっていたかわからなかった…。
そう思うと、あたしも香菜さんに感謝しないといけないよね…。
結局氷メガネは家の鍵をお母さんに渡し、あたしと二人でホテルに戻った。
お母さんとは、明日一緒にランチをする約束だ。
部屋に戻った氷メガネは、すぐにメガネを外し、フーッと息をついてベッドに横たわった。