昼になってあたしを迎えに来たのは麻美ではなく、なんと矢部所長だった。
「あれ?所長?麻美は…どうしたんですか…?」
「ああ、実はね、時田マネージャー、ご主人のお母さんが急に入院されて。で、急遽ピンチヒッターが僕!」
「なんか…スミマセン…。所長も忙しいのに…」
あたしは頭を下げて所長に謝った。
所長はこれも自分の仕事と言って退院の手続きから何もかもやってくれた。
あたしはただ病室でボーっと待っていれば良かった。
「ごめんごめん!お待たせ!飯田さん、大丈夫?もし歩けないようなら、車椅子持ってこようか?」
「いえ!さすがに歩けます!」
そう言って座っていた椅子から立ち上がろうとした時、いきなり立ちくらみがした。
よろけそうになるあたしを、とっさに所長が抱きかかえて支えてくれた。
「す、すいません…所長…大…」
大丈夫ですか、と言おうとした時いきなり大きな怒鳴り声が病室に響いた。
「おいっ!何やってんだ!テメーッ!」
何?
どうしたの?
驚いて戸惑うあたしが見たのは…
思いっきり所長に殴りかかる氷メガネの姿だった。
『ガタン!』
殴られた勢いで、所長が椅子にぶちあたって転んだ。
氷メガネはその勢いを止めようとせず、さらに所長へ向かって行こうとした。
「ちょっと!やめてってば!」
あたしはうずくまる所長をかばうように立ちはだかった。
「あれ?所長?麻美は…どうしたんですか…?」
「ああ、実はね、時田マネージャー、ご主人のお母さんが急に入院されて。で、急遽ピンチヒッターが僕!」
「なんか…スミマセン…。所長も忙しいのに…」
あたしは頭を下げて所長に謝った。
所長はこれも自分の仕事と言って退院の手続きから何もかもやってくれた。
あたしはただ病室でボーっと待っていれば良かった。
「ごめんごめん!お待たせ!飯田さん、大丈夫?もし歩けないようなら、車椅子持ってこようか?」
「いえ!さすがに歩けます!」
そう言って座っていた椅子から立ち上がろうとした時、いきなり立ちくらみがした。
よろけそうになるあたしを、とっさに所長が抱きかかえて支えてくれた。
「す、すいません…所長…大…」
大丈夫ですか、と言おうとした時いきなり大きな怒鳴り声が病室に響いた。
「おいっ!何やってんだ!テメーッ!」
何?
どうしたの?
驚いて戸惑うあたしが見たのは…
思いっきり所長に殴りかかる氷メガネの姿だった。
『ガタン!』
殴られた勢いで、所長が椅子にぶちあたって転んだ。
氷メガネはその勢いを止めようとせず、さらに所長へ向かって行こうとした。
「ちょっと!やめてってば!」
あたしはうずくまる所長をかばうように立ちはだかった。