次の日の朝、あたしは氷メガネにチケットが取れないとメールを入れた。
するとすぐに折り返し氷メガネから電話がかかる。

『どういう事だ?』

「だって、年末だよ?よく考えてみたら取れるわけないって…」

『いい。俺がそっち行く』

俺がそっちって…
おんなじでしょーよ?

「でも…そっちからでも一緒じゃないの?」

あたしがそう言うと

『誰が飛行機で行くって言ったよ?車で行くに決まってんだろ』

と言った。

はぁ?
車ってアンタ、すんごい時間かかるよ?
半日はつぶれるってば!

『ギリギリまで飛行機のキャンセル待ちかけるから。で、ダメなら二十九日の夜から走る』

バカなの?コイツは!?

仕事でめいっぱい疲れてんのに、夜に車を長距離運転するなんてダメに決まってる。

「ダメ!夜はダメ!車で来るなら明るい時間じゃなきゃ!」

『何言ってんだよ! んな時間に走れっかよ!少しでも早く会いたいってお前は思ってねーのか!?』

コノヤロー…!
なんでわかんないかね!?

「心配なのよ…。待ってる方の身にもなって…。事故にあうんじゃないかって…不安で不安でたまらなくなるじゃない…」