初日はそのまま和やかムードで終わり、翌日からしばらくはトレーナー研修ではなく各営業所長の講義が続く。
トップバッターは第二営業所長。
富美子と恭子の営業所の所長だ。
その日、第二営業所の二人は朝からどことなく憂鬱そうだった。
あたしは富美子にその理由を尋ねた。
「なんか、今朝所長に言われたんだよね…。今日の自分の研修のあと、営業所に戻ったら簡単に講義の内容をみんなに説明しろ…って」
「え?何それ?」
隣にいた恭子が説明する。
「所長が話した内容を、ちゃんと理解できたか確かめるのと、プレゼンする事は、お客様に内容説明をするための勉強になるって言われたの」
まあ、確かにそれはわかるけど…
だからって、入っていきなりそれはないっしょ。
営業のイロハどころか、生命保険会社がどういう会社なのか基本的情報が全くないんだから。
「アンタたちのとこの所長って、ドSだね」
あたしの発言に二人はキョトンとしている。
「あ、ごめんごめん。ちょっとキツイ人なんだね、おたくの所長」
二人にわかるように言い直すと富美子が口をとがらせて言った。
「キツイっていうか、基本、人の事を下に見てるのかな。自分が頭がいいのかなんなのか知らないけど、とにかくあたしたちの事をバカにしてて。言い方とか聞いてると、まるでバカな子に説明してやってるって感じ」
トップバッターは第二営業所長。
富美子と恭子の営業所の所長だ。
その日、第二営業所の二人は朝からどことなく憂鬱そうだった。
あたしは富美子にその理由を尋ねた。
「なんか、今朝所長に言われたんだよね…。今日の自分の研修のあと、営業所に戻ったら簡単に講義の内容をみんなに説明しろ…って」
「え?何それ?」
隣にいた恭子が説明する。
「所長が話した内容を、ちゃんと理解できたか確かめるのと、プレゼンする事は、お客様に内容説明をするための勉強になるって言われたの」
まあ、確かにそれはわかるけど…
だからって、入っていきなりそれはないっしょ。
営業のイロハどころか、生命保険会社がどういう会社なのか基本的情報が全くないんだから。
「アンタたちのとこの所長って、ドSだね」
あたしの発言に二人はキョトンとしている。
「あ、ごめんごめん。ちょっとキツイ人なんだね、おたくの所長」
二人にわかるように言い直すと富美子が口をとがらせて言った。
「キツイっていうか、基本、人の事を下に見てるのかな。自分が頭がいいのかなんなのか知らないけど、とにかくあたしたちの事をバカにしてて。言い方とか聞いてると、まるでバカな子に説明してやってるって感じ」