麻美はあたしの話を聞いて真剣な顔で呟いた。

「そっか…。とうとう来たわね…この日が…。覚悟はできてるよね…尚美?」

「うん…。あたしもいつか来ると思ってたから。このまま全部がスムーズに行くわけないしね…。晴彦が認めてくれただけでも、ありがたいよ」

ほんとに、そうだ。
少なくとも八方塞がりじゃない。
あたしには…味方がたくさんいる。

そういう人たちに恵まれているんだ。

「とにかくさ。ポジティブに考えよっ!今の尚美にできる事を精一杯やればいいのよ!昔もそうだったじゃん。正しい事をしていれば、おのずと道は開けてくるのじゃ!」

「"じゃ!"ってアンタ、何モンなのよ、一体…」

エヘヘと笑う麻美に、ありがたい思いでいっぱいになる…。
一生懸命おちゃらけてあたしを励まそうとしてくれる親友の姿に、あたしも頑張ろうと気持ちが固まった。