矢部所長のハイテンションな朝礼が終わり、恒例の地区活動に出かけるため、麻美と一緒に営業所を出る。
二人一組で行う地区活動は、朝礼後の一時間を地区の家々にまわりアンケートをとったりする活動を言う。
誰とペアを組むか決めるのはマネージャーである麻美の仕事だ。
そしていつもあたしは麻美と組まされていた。
まあ、美晴と組むよかマシだけど…。
車の中で氷メガネの事をいろいろ詰問するのさえやめてくれればなぁ…。
麻美と向かった駐車場で、あたしは見た事のある人の姿に思わず足を止めた。
あれ…?
あの人って、確か…
あたしが見つめているとその人は振り返り、あたしと目が合ってツカツカとこちらへ向かって来た。
「お久しぶりです…。飯田さん…」
そのロングヘアの彼女は…
香菜さん…だった。
呆然と立ち尽くすあたしに、麻美が驚いて尋ねる。
「ちょっと…尚美。誰なの…?」
「え…っと…」
あたしが答えられずにいると、香菜さんが微笑みながら麻美に言った。
「原口香菜と申します。敏生さん…伊藤内務次長の…婚約者です」
「えぇっ!?」
麻美はわかりやすく驚きの声をあげた。
二人一組で行う地区活動は、朝礼後の一時間を地区の家々にまわりアンケートをとったりする活動を言う。
誰とペアを組むか決めるのはマネージャーである麻美の仕事だ。
そしていつもあたしは麻美と組まされていた。
まあ、美晴と組むよかマシだけど…。
車の中で氷メガネの事をいろいろ詰問するのさえやめてくれればなぁ…。
麻美と向かった駐車場で、あたしは見た事のある人の姿に思わず足を止めた。
あれ…?
あの人って、確か…
あたしが見つめているとその人は振り返り、あたしと目が合ってツカツカとこちらへ向かって来た。
「お久しぶりです…。飯田さん…」
そのロングヘアの彼女は…
香菜さん…だった。
呆然と立ち尽くすあたしに、麻美が驚いて尋ねる。
「ちょっと…尚美。誰なの…?」
「え…っと…」
あたしが答えられずにいると、香菜さんが微笑みながら麻美に言った。
「原口香菜と申します。敏生さん…伊藤内務次長の…婚約者です」
「えぇっ!?」
麻美はわかりやすく驚きの声をあげた。