「でもさ、あたしが矢部所長の事言ったら、内務次長も負けず嫌いなんだね。自分には婚約者がいますからって。結婚も間近みたいな事言われて。あたしすっごくビックリしてさ。それで、尚美ちゃんに早くしろって急かしたの」
そういう事…
あたしは妙に納得してしまった。
あの時の富美子は確かに挙動不審だったもんね。
「だけど、それって尚美ちゃんを焦らせる為の内務次長の作戦だったんだね。ほんとはいないんでしょ、婚約者なんて?」
違う。
それはほんとなの。
いるのは事実。
「いるのはほんと…。でも、アイツは結婚する気はないって、言ってる」
「それって、ほんとに大丈夫なの?ドラマの見過ぎかもしれないけど、よくあるじゃん。
本人は大丈夫って言ってたけど、すごい頑固な両親が無理やり二人を引き離すとかって」
確かにそういうドラマっぽい展開がないとも限らない。
「まあ、全然心配してないって言えば嘘になるけど…。でもさ、アイツが両親の言う事素直に聞くようなヤツに見える?」
あたしがそう言うと、富美子は笑いながら言った。
「確かに!めちゃ逆らってそう。それより、尚美ちゃん。内務次長の事、アイツって何よ。もっと違う言い方したら~?まさか、氷メガネって呼んでないよね?」
「いや、さすがにそれはないって。アイツ、氷メガネって呼ばれてる事自体知らないはずだし。まあ、普段は"アンタ"って言っちゃうかな…。なんせ、今までが今までじゃない?
今さら呼び方変えるってのもね…なんか変じゃない?」
そういう事…
あたしは妙に納得してしまった。
あの時の富美子は確かに挙動不審だったもんね。
「だけど、それって尚美ちゃんを焦らせる為の内務次長の作戦だったんだね。ほんとはいないんでしょ、婚約者なんて?」
違う。
それはほんとなの。
いるのは事実。
「いるのはほんと…。でも、アイツは結婚する気はないって、言ってる」
「それって、ほんとに大丈夫なの?ドラマの見過ぎかもしれないけど、よくあるじゃん。
本人は大丈夫って言ってたけど、すごい頑固な両親が無理やり二人を引き離すとかって」
確かにそういうドラマっぽい展開がないとも限らない。
「まあ、全然心配してないって言えば嘘になるけど…。でもさ、アイツが両親の言う事素直に聞くようなヤツに見える?」
あたしがそう言うと、富美子は笑いながら言った。
「確かに!めちゃ逆らってそう。それより、尚美ちゃん。内務次長の事、アイツって何よ。もっと違う言い方したら~?まさか、氷メガネって呼んでないよね?」
「いや、さすがにそれはないって。アイツ、氷メガネって呼ばれてる事自体知らないはずだし。まあ、普段は"アンタ"って言っちゃうかな…。なんせ、今までが今までじゃない?
今さら呼び方変えるってのもね…なんか変じゃない?」