あたしは驚いて尋ねた。

「そう…なの…?」

わけがわからないままうつむいたあたしの顔を、氷メガネは自分の方に向けながら言った。

「その…お前の顔、見てたら…、抑えられなくなる…だろ…」

そう言ったと思った瞬間、再びあたしの唇は氷メガネに奪われた…。

気持ちが通じ合った二人が燃え上がるまでの時間はそう長くはない。
あたしは自分の気持ちがどうしようもなく高ぶるのを、感じずにはいられなかった。

それはやっぱり氷メガネにしても同じだったようで。

「もう…我慢できそうに、ない…」

切なすぎるほど潤んだ目で訴えかける氷メガネになんとも言えないくらい胸が締めつけられ…。
あたしはうなずく事しかできなかった。



まるでシティホテルか何かのようにきれいに片づけられた寝室…。

ほんとに普段寝るだけのためにしか使われていなさそうなその部屋で、あたし達はお互いをむさぼるように求めあった。

あたしにとってあまりにもご無沙汰すぎる行為は、初めてでもないのにあたしを恥じらう乙女に変えてしまう。

そして予想通り、ドSの塊のようなコイツはあたしのそんな恥じらいを容赦なく叩き潰すのだった…。