「…まあ…問題ある性格は…俺にしても当てはまるか…」

何だ…、わかってるんじゃない…。

「でも、あたしの印象は、ちょっと変わったんですね?」

あたしは何の気なしに言ったつもりだったが、氷メガネはわかりやすく動揺し珍しくどもった。

「ど、どういう、意、味だ…?そ、それは…」

「え?そのままの意味ですよ?悪印象がちょっとはマシになったのかな…って、思っただけですけど…」

「そう、だな。確かにちょっとはマシになった…」

「そうですか、それで、今まであたしに悪い事しちゃったから、罪滅ぼしって事なんですね」

あたしは勝ち誇ったようにそう言った。

「罪滅ぼし…。それは…ないかな」

え…
何それ…
ないんだ…。

あたしに対しては悪いとは思ってるけど、それだけって事ね。

「同情じゃないなら…てっきり、罪滅ぼしのつもりかと思いましたよ」

「同情とか、罪滅ぼしなんて、俺に似合うと思う?」

そう言われれば…
全然キャラじゃないよね…。
氷メガネが絶対しなさそうランキング第一位と第二位って感じ。

「似合いませんね、そういうのは…」

あたしがそう言うと、氷メガネはクスッと笑った。
そしてあたしが見た事のないような優しい顔で言った。

「ハッキリ言うんだな、相変わらず…」