『だからやっぱり尚美はさ、営業やれって事よ!だって考えてもみなよ。事務なんてたとえ正社員でも給料安いよ。いくらだか知らないけど、確かパートの人が時給七百いくらかって言ってたからね。せいぜいもらえても十五万がいいとこじゃない?』
「…それは…そうだけど…」
『晴彦くんが大学行くとなるとお金かかるでしょ?その分って元ダンナが出してくれるの?』
「わかんない…。あたしは全然会ってないし。あ、でも、もしかしたら晴彦が会った時に話したかもしれないけど…」
別れたダンナは定期的に息子の晴彦と会っている。
その時に本人が直接言った可能性はある。
でもお金の事はまったく晴彦からは聞いていない。
もちろん以前保険営業をやっていた時に晴彦の学資保険には加入している。
その祝い金も出るからまったくどうにもならないわけではないが…。
晴彦の志望している大学が隣県なので、下宿代やらなにやら生活できるような一式を揃えてやらなければならない。
「でも、受かるかどうかわかんないしね」
『受かるかもしれないじゃん。あたしたちの仕事はね、安く見積もるんじゃなくて高い方で見積もるでしょ?それと一緒だよ、尚美。お金がかかる可能性の方で考えとくべきだよ』
そんな事…
麻美に言われなくても充分すぎるほど理解してる。
「…それは…そうだけど…」
『晴彦くんが大学行くとなるとお金かかるでしょ?その分って元ダンナが出してくれるの?』
「わかんない…。あたしは全然会ってないし。あ、でも、もしかしたら晴彦が会った時に話したかもしれないけど…」
別れたダンナは定期的に息子の晴彦と会っている。
その時に本人が直接言った可能性はある。
でもお金の事はまったく晴彦からは聞いていない。
もちろん以前保険営業をやっていた時に晴彦の学資保険には加入している。
その祝い金も出るからまったくどうにもならないわけではないが…。
晴彦の志望している大学が隣県なので、下宿代やらなにやら生活できるような一式を揃えてやらなければならない。
「でも、受かるかどうかわかんないしね」
『受かるかもしれないじゃん。あたしたちの仕事はね、安く見積もるんじゃなくて高い方で見積もるでしょ?それと一緒だよ、尚美。お金がかかる可能性の方で考えとくべきだよ』
そんな事…
麻美に言われなくても充分すぎるほど理解してる。