「はぁっ?嫌だ。そんな訳がないじゃない。
意味分からない事を言わないでよ~有りえないし」
はぁ?そんな訳がないし、有りえないし!?
美希ったら変な事を言わないでよ……。
私は、慌てて否定するとやれやれとした表情をしていた。
「相変わらず強情ねぇーあんたは。
好きになると気持ちは、止められないものなのに……」
「フフッ……そうだね」
呆れる美希と違い旦那さんは、クスクスと笑う。
ムスッと頬を膨らました。
私か課長を好きになるとか有りえない。
課長だって……きっとそう思うはずよ!
私は、自分にそう言い聞かした。
結局、美希と旦那さんに散々愚痴を聞いてもらい
その日は泊まらしてもらった。
美希には、迷惑をかけたけどいい友人だ。
翌朝、朝食を食べた後。仕事場に向かう途中に電話があった。相手は、安西さんだった。
えっ!?ドキッと心臓が高鳴りだす。
旦那さんや課長の言葉を思い出し頭の中が混乱する。
安西さんは……どっちなのだろう?
まだ混乱するがソッと電話に出てみた。
「もしもし……?」
『おはようございます。安西です。
昨日は、ありがとうございました。今大丈夫ですか?』
うぅっ……声までイケメン。
私好みのイケボで余計に判断を鈍らせる。
ダメよ……耐えるのよ。私。
「はい。大丈夫です。
こちらこそ。昨日は、ありがとうございました」
『良かった。昨日帰ってから電話をしようと思ったんですがさすがに迷惑かな?と思って。
今になってしまいました。
あの……今夜食事とかどうですか?』
「えっ?食事ですか!?」
『ご迷惑でしたか……?』
「あ、いえ。とんでもございません。だ、大丈夫です!!」