「じゃあ、ここから一番近くにある、ドラッグストアWの駐車場はいかがですか?」

水谷は「いいですよ、ではそこに向かいます」と言って車を発進させた。

ドラッグストアまで水谷の車について行く。

一体彼はどんな話をするのだろう…。
少し不安な思いもあるけれど、何を言われても私はきちんと自分の気持ちを素直に話そう。
絶対に逃げないと、自分に言い聞かせた。

ドラッグストアに着いて水谷の車の隣に自分の車をとめた。
水谷の方を見ると、運転席にいる水谷がこっちにと手招きしている。

そんな姿に思わずキュンとしてしまう…。

ダメダメ…。ときめいてる場合じゃないでしょ…。
自分で自分を叱咤激励してから水谷の車に向かった。

久しぶりに乗る彼の車は、相変わらずタバコの臭いが漂っている。
懐かしさに目頭が熱くなるが泣くわけにはいかない。

もう…こうやって二人っきりで話すような事は…二度とないのだから。

本当に、最後になるのだから。