『武田さん、久しぶり、仕事はどう?私は仕事が早くなりたくて、最近パソコン教室に通っているの。1ヶ月前よりは大分上達したんだ。今度パソコン教えるって約束したから、暇な時会わない?まだまだ教える程は出来ないけれどノートパソコンを持っていくよ』

メールの返事は直ぐに返って来た。

『今野さん、メール有難う。パソコン教室行っているの?凄いね。パソコン教えて貰いたいな。私全然疎いんだもの。それから私の仕事は相変わらずだよ。会いたいけれど、今野さん、休み無しで仕事でしょ?大丈夫?』

『武田さん、気を使ってくれて有難う。私は夜なら空いているよ。夜でもいい?残業が無い日だったら大丈夫だよ』

『勿論、実は今野さんに話もあったんだ。じゃあ残業が無さそうな日にメールちょうだい』

『OK。じゃあ連絡するね』
私はスマートフォンをテーブルに置いた。何だかすべてが上手く行っている様な気がしてきた。これで土日の工場での仕事が無くなればもっと良いのだが……でもそれでは恵まれ過ぎている気がする。ブランコみたいに後ろに下がったり、前に出たり、悪い事があるから良い事もあるのかもしれない。