「あの、カイさん」
「ん?」
「『キセキバナ』って聞いたことありますか?」
「ああ……ハーブの一種と言われている幻の花のことか。でも、実物を見たやつはいないと聞くし……。それがどうかしたか?」
簡単に情報を得られるとは思っていなかったけれど、その話を聞いて落胆せずにはいられなかった。
やっぱり、易々と手に入るものではないということで、この情報の詳細を手に入れるにはヤクモさんが言っていた友達に話を聞くしかないのかも……。
「いえ、今日街でたまたまそんな話を聞いて」
「そうか。そうだ、真由、今度ハーブティー淹れてみるか?」
「え、いいんですか?」
「まずは家で練習してから、だけどな」
「はいっ、もちろんやりたいです」
心を曇らせる出来事があれば、その逆もあって、カイさんからのその提案に私は少しだけ心が晴れたような気がした。
自分の淹れたハーブティーをお客様に提供できる。自分の淹れたハーブティーで、人々に笑顔を与えることができる。
あの爽やかなハーブティーの香りが、脳内に充満する。
早く、カイさんに認められたい。
「ん?」
「『キセキバナ』って聞いたことありますか?」
「ああ……ハーブの一種と言われている幻の花のことか。でも、実物を見たやつはいないと聞くし……。それがどうかしたか?」
簡単に情報を得られるとは思っていなかったけれど、その話を聞いて落胆せずにはいられなかった。
やっぱり、易々と手に入るものではないということで、この情報の詳細を手に入れるにはヤクモさんが言っていた友達に話を聞くしかないのかも……。
「いえ、今日街でたまたまそんな話を聞いて」
「そうか。そうだ、真由、今度ハーブティー淹れてみるか?」
「え、いいんですか?」
「まずは家で練習してから、だけどな」
「はいっ、もちろんやりたいです」
心を曇らせる出来事があれば、その逆もあって、カイさんからのその提案に私は少しだけ心が晴れたような気がした。
自分の淹れたハーブティーをお客様に提供できる。自分の淹れたハーブティーで、人々に笑顔を与えることができる。
あの爽やかなハーブティーの香りが、脳内に充満する。
早く、カイさんに認められたい。