そういえば、と、カイさんのことをふと思い出して、あの和食の料理も食べたくなってしまう。

 ここに来てからの夜ごはんは毎日カイさんの手料理だったから、すっかりとそれに舌が慣れてしまった。

 それに、カイさんの料理は単純に美味しい


 そういえば、花火はカイさんとスミレさんも一緒に見る予定だったような。

「花火はカイさんたちも一緒に見るんですよね?」

「うん、そうだね。何か屋台のもの2人にも買って行ってあげようか」

「はいっ」

 もしかしたら食事はもうしてしまったかもしれないから、何か甘いものがいいかもしれない。

 何がいいだろう……。

 夜だし、あまり大きくないもののほうがいいかな。

「あ、あの。苺あめ、買ってもいいですか?」

「おう。苺あめなら、あっちにあったぞ」

「はいっ」