夢…………?
穏やかに振る雪を見ると今目の前で起きたことに現実味が持てなくてそう感じてしまうけど、手には確かに短刀があって、これが夢ではないことを教えてくれる。
とりあえず、戻らなきゃ。
力の抜けた体をなんとか引っ張って、カイさんの家に戻る。
既にカイさんの姿はカフェにあり家には私1人で、考えるのにちょうどよかった。
あの玉を破壊しなければ私は破滅する。動物たちの憎しみも、悲しみも、痛みも消えることはない。
ていうか、あのお婆さんは誰なの?
厳しい目をしていて、でもそれは体の底からの嫌悪じゃない、なんとなくそう感じる。
でも、私なんかに出来るのかな。
考えれば考えるほど不安の渦に飲み込まれていって、自信がどんどんと削がれていく。
だめ、こんなに弱気じゃ。
思い出すんだ、自分の中にある苦しみや悲しみ、痛みを。きっと、それ以上の苦しみを動物たちは受けていて。
でも……どうして?
…………何故? 何故私がそこまで……?
自分の中にある痛みや憎悪でさえ消化できていないのに、なんで私が他のものの痛みのことも考えなきゃいけないの……?
普通に生きていただけなのに、なんで私だけ?
穏やかに振る雪を見ると今目の前で起きたことに現実味が持てなくてそう感じてしまうけど、手には確かに短刀があって、これが夢ではないことを教えてくれる。
とりあえず、戻らなきゃ。
力の抜けた体をなんとか引っ張って、カイさんの家に戻る。
既にカイさんの姿はカフェにあり家には私1人で、考えるのにちょうどよかった。
あの玉を破壊しなければ私は破滅する。動物たちの憎しみも、悲しみも、痛みも消えることはない。
ていうか、あのお婆さんは誰なの?
厳しい目をしていて、でもそれは体の底からの嫌悪じゃない、なんとなくそう感じる。
でも、私なんかに出来るのかな。
考えれば考えるほど不安の渦に飲み込まれていって、自信がどんどんと削がれていく。
だめ、こんなに弱気じゃ。
思い出すんだ、自分の中にある苦しみや悲しみ、痛みを。きっと、それ以上の苦しみを動物たちは受けていて。
でも……どうして?
…………何故? 何故私がそこまで……?
自分の中にある痛みや憎悪でさえ消化できていないのに、なんで私が他のものの痛みのことも考えなきゃいけないの……?
普通に生きていただけなのに、なんで私だけ?