「1人で大丈夫?」
「大丈夫です、今日はありがとうございました」
「いえいえ、また2人でお菓子作りしましょう」
「はいっ」
スミレさんと別れて、キキョウさんに会いに、前までは近づくことさえ躊躇われたあの場所へと行く。
でも今はなんともなくて、ううん、そう言うと少し違うかも知れない。
災いが終息したとはいえ人間嫌いな気持ちが消滅したわけではなく、まだ時々鋭い視線を感じる時はある。
でも、シドウさんが何かを言ってくれたみたいで、視線以外のものは特にない。
「あ、キキョウさん」
キキョウさんのお家に向かおうとした時、ちょうど向かいから歩いているキキョウさんに出会う。
だけど、その隣には見たことのない女の子の姿があって……。
「真由さん」
キキョウさんは私に気付くと名前を呼んでくれる。
「あ、あの……。さっきスミレさんとクッキーを焼いてきたんです。今までのお礼にと思って」
「わあ、嬉しいよ」
「えっと……シドウさんはいらっしゃいますか?」
シドウさんにも、食べて欲しい。これで人間の全てを許して欲しいと言うわけじゃないけれど、少しでもマイナスな気持ちが無くなるように……。
「呼んでこようか?」
「えっと、じゃあ……よろしくお願いします」
キキョウさんは、隣の女の子に「待ってて」と一言言って私たちを2人残して行ってしまった。
「大丈夫です、今日はありがとうございました」
「いえいえ、また2人でお菓子作りしましょう」
「はいっ」
スミレさんと別れて、キキョウさんに会いに、前までは近づくことさえ躊躇われたあの場所へと行く。
でも今はなんともなくて、ううん、そう言うと少し違うかも知れない。
災いが終息したとはいえ人間嫌いな気持ちが消滅したわけではなく、まだ時々鋭い視線を感じる時はある。
でも、シドウさんが何かを言ってくれたみたいで、視線以外のものは特にない。
「あ、キキョウさん」
キキョウさんのお家に向かおうとした時、ちょうど向かいから歩いているキキョウさんに出会う。
だけど、その隣には見たことのない女の子の姿があって……。
「真由さん」
キキョウさんは私に気付くと名前を呼んでくれる。
「あ、あの……。さっきスミレさんとクッキーを焼いてきたんです。今までのお礼にと思って」
「わあ、嬉しいよ」
「えっと……シドウさんはいらっしゃいますか?」
シドウさんにも、食べて欲しい。これで人間の全てを許して欲しいと言うわけじゃないけれど、少しでもマイナスな気持ちが無くなるように……。
「呼んでこようか?」
「えっと、じゃあ……よろしくお願いします」
キキョウさんは、隣の女の子に「待ってて」と一言言って私たちを2人残して行ってしまった。