「真由さん、顔色、悪くないですか?」
1週間が経った。だけどシドウさんはまだ現れずに、私は日々ラベンダーティー作りに勤しむ。
最近は、夜遅くまでハーブや災いの本を読んでいるせいで少しだけ寝不足気味。
それでも自分を動かすのは、今までの皆との思い出で、そこから溢れ出す優しさを思うと、どうしてもこの街を灰の下に埋めることなんて出来ない。
「大丈夫ですよ、ちょっと疲れてるだけだから」
「でも……」
もう1度大丈夫と言おうとしたとき、カイさんが肩に手を置いて私が話すのを止める。
「今日は休め。な?」
心遣いは有り難いけれど……。
「いえ……今日、シドウさんが来るかもしれないですし」
「来たら教えてやるから、それでまではここで寝てろ」
カイさんの口調は強く、何を言っても多分折れない。
「そんな眠たそうな顔で接客されたらお客様どう思う?」
「それは……」
確かにそうだ。
カイさんの言う通り、笑顔すらまともに作ることのできない自分が今カフェに立つ資格があるのかと考えると、答えは簡単に出る。
「な? だから今日はゆっくり休んでまた明日から頑張ればいい」
「はい……」
1週間が経った。だけどシドウさんはまだ現れずに、私は日々ラベンダーティー作りに勤しむ。
最近は、夜遅くまでハーブや災いの本を読んでいるせいで少しだけ寝不足気味。
それでも自分を動かすのは、今までの皆との思い出で、そこから溢れ出す優しさを思うと、どうしてもこの街を灰の下に埋めることなんて出来ない。
「大丈夫ですよ、ちょっと疲れてるだけだから」
「でも……」
もう1度大丈夫と言おうとしたとき、カイさんが肩に手を置いて私が話すのを止める。
「今日は休め。な?」
心遣いは有り難いけれど……。
「いえ……今日、シドウさんが来るかもしれないですし」
「来たら教えてやるから、それでまではここで寝てろ」
カイさんの口調は強く、何を言っても多分折れない。
「そんな眠たそうな顔で接客されたらお客様どう思う?」
「それは……」
確かにそうだ。
カイさんの言う通り、笑顔すらまともに作ることのできない自分が今カフェに立つ資格があるのかと考えると、答えは簡単に出る。
「な? だから今日はゆっくり休んでまた明日から頑張ればいい」
「はい……」