シドウさんの後に続く。一旦家を出て、一際目立つ建物の中に入ってある部屋に案内されると、そこはテレビの中の世界のような、煌びやかな装飾の施されたまるでヨーロッパの宮殿のような空間が広がっていた。
「和室じゃなくて意外でしょう? 毎年ここで宴を行うんだよ。さあ、椅子に座って待っててくれるかな?」
落ち着かない。豪華絢爛という文字の似合うこの場所。
この街に来てから思う。ここは、和と洋がうまくお互いを殺し合わないで組み合わさっていて、それにより独特な雰囲気が流れていると。
「そういえば、キキョウさんとシドウさんは親子なんですか?」
「ううん、伯父さまだよ。お父さんのお兄さんさ」
「そうなんですね」
「それにしても……なんというか読めない人だねえ」
「真由さん、シドウさんとは絶対に2人きりにならないように。危険だから」
「は、はい」
沈黙が流れる。
何をしたらいいか分からず、目の前に飾られている絵画に目を向けた。
それは花の絵で、一輪の花が神々しく空に向かって花弁を開いている。
もしかして、これがキセキバナ……? 何故だか分からないけれど、そう感じた。
それに、……我が家の家紋の花に似ている。
「和室じゃなくて意外でしょう? 毎年ここで宴を行うんだよ。さあ、椅子に座って待っててくれるかな?」
落ち着かない。豪華絢爛という文字の似合うこの場所。
この街に来てから思う。ここは、和と洋がうまくお互いを殺し合わないで組み合わさっていて、それにより独特な雰囲気が流れていると。
「そういえば、キキョウさんとシドウさんは親子なんですか?」
「ううん、伯父さまだよ。お父さんのお兄さんさ」
「そうなんですね」
「それにしても……なんというか読めない人だねえ」
「真由さん、シドウさんとは絶対に2人きりにならないように。危険だから」
「は、はい」
沈黙が流れる。
何をしたらいいか分からず、目の前に飾られている絵画に目を向けた。
それは花の絵で、一輪の花が神々しく空に向かって花弁を開いている。
もしかして、これがキセキバナ……? 何故だか分からないけれど、そう感じた。
それに、……我が家の家紋の花に似ている。