えっ?! なぜ叔父を引き合いに出すのか? いやあの人、リアルチートでしたよ。
 叔父ヴィリバルトの鑑定結果に唖然としました。


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 ヴィリバルト・フォン・アーベル 男 26才
 種族:人間
 職業:第三魔術団隊長
 Lv:52
 HP:365/365
 MP:452/452
 魔力:436
 攻撃:327
 防御:406
 敏捷:322
 運:154
 魔属性:火・風・土・水・無・炎・雷・氷

 戦闘スキル:剣Lv4・短剣Lv3・弓Lv6
 魔法スキル:火魔法Lv7・風魔法Lv10・土魔法Lv7・水魔法Lv8・炎魔法Lv2・雷魔法Lv4・氷魔法Lv5・生活魔法Lv5・空間魔法Lv3・精霊魔法Lv3(隠蔽)・魔力制御Lv7・無詠唱
 身体スキル:身体強化Lv7・毒耐性Lv3・麻痺耐性Lv4・状態異常耐性Lv4・物理攻撃耐性Lv5・魔法耐性Lv3・火耐性Lv5・風耐性Lv7・炎耐性Lv1・魔力察知Lv5・気配察知Lv3・危機感知Lv3・索敵Lv5・心眼Lv2・覇気Lv1・気品Lv6・色気Lv4
 技能スキル:鑑定Lv10・隠蔽Lv10(隠蔽)・作法Lv5・騎乗Lv4・言語Lv5・魔道具作製Lv2・料理Lv1
 上級スキル:鑑定眼Lv-・幸運Lv2
 加護:精霊の友(隠蔽)
 称号:強者

 魔契約:風精霊(隠蔽)
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 二十六歳で、Lv50超えていましたよ。
 スキル数もさることながら、スキルLvの高さに絶句。
 スキル取得って、難しいはずなんだが、叔父のステ値を確認するとさも当然! みたいな感じに見える。


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 称号『強者』が関係しています。
『強者』は、ステータス補正、スキル取得補正をするため、通常よりは安易にステータスLvが上がり、スキル取得が可能です。
 ただ、ヴィリバルト・フォン・アーベルのステータスは、『強者』の補正があったとしても、異常です。

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 ヘルプ機能に異常と言わしめるチート叔父……。
 おぉー、こわっ。
 しかもレベル差52。ということは――。


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 隠蔽Lv10では、対応できませんでした。

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 ですよね。
 隠蔽Lv-取得してよかった。

 他のスキルも気にはなる。
 なるが、それよりも、魔契約である。


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 魔契約とは、魔獣・聖獣・精霊との従属契約。

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 叔父、風精霊と契約しているようです。
 隠蔽していますが、俺の鑑定眼では確認できる。

 精霊との契約は大変貴重だ。
 そもそも精霊は、気まぐれであり、人に姿を見せることも稀だ。
 
 魔契約をする方法は二通り。魔力契約と真名契約となる。
 精霊との契約は、真名契約が主だ。
 真名契約とは、その名の通り、真名を教えてもらう。
 言葉では簡単だが、精霊との信頼関係を築かなければならない。
 精霊が何を好み、何を求めるのか、曖昧な条件の中、精霊が姿を見せ、言葉を交わす。
 そこには好意と好奇心と気まぐれがある。

 精霊に好意を持たれる基準はなんだろう。


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 精霊にもよるが、澄んだ心の持ち主が好意を持たれる傾向が高い。

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 澄んだ心の持ち主?
 えーっと……。どこ?
 いやいや、きっと精霊の基準が叔父なんだ。
 かなり広範囲の澄んだ心の持ち主が対象なんだ。
 初見でのチャラ男臭と腹黒さのイメージが強すぎるので、偏った見方をしている。
 気をつけないと。
 それに叔父は、悪人ではなく、良人であることはわかっている。


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 精霊の好みにもよります。

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 ヘルプ機能から追加が入りました。
 そうだよねー。よかった。俺の偏見かと思ったよ。
 叔父の風精霊は変わった好みの持ち主なんだなぁ。