いやいや、せっかくの合コンなんだから
それぐらい我慢しなくちゃあ!!
 それに中身は、いい人かも知れないし。自分にそう言い聞かせる。

 その後も彼は、私の隣で話しかけてきた。
しかし相変わらず腰に手を回したりやたらにベタベタしてきた。
 これさえなければ……。

多少自慢話などもあったが、いい風に話しが盛り上がった。
 途中でお手洗いに行くとメイクを直しながらため息を吐いた。
でも、疲れる……。

 すると同じようにメイクを直していた香奈子が
「ねぇ、あの中原さんって絶対に夏希狙いね!」と
言って私に話しかけてきた。

「まぁ、そうね……」

自分でも香奈子と同じ意見だった。
 しかし、やたらに私にベタベタと話しかけてきたり
スキンシップが激しいのが苦だった。
 あと……あまりタイプではない。

「で、どうするの?彼と付き合っちゃう気?」

「う~ん」

 それは、正直悩んでいる。
それ以外は、職業も知性も申し分ない。
 性格は……少々自信家な所やいやらしい部分があるけど……。

 するとフッと社長の顔が浮かんだ。
まぁ独身なだけ…マシよね。
 慰謝料とか奥さんに悩む心配がないもの。

「まぁ………考えてみようかしら」
 
 多少の我慢は、必要だものね。我慢は……。
ハァッ……とため息を吐いた。
 そして席に戻ると中原さんがこっそり私に話しかけてきた。

「ねぇ、この後さ…俺達だけで抜け出さない?」

「……えっ?」

「俺らだけで飲み直さない?
もっといいお店を知っているんだけど」