してやったりと表情をするレオンだった。
嫌だ……もし社長に何か遭ったら私は、どうしたらいいの?
だが社長は、動揺する所か余裕の表情を見せてきた。
まるで知っていたかのように。
「なるほど。だが、それは……どうかな? 」
「何だと!?」
「お前の性格は、昔から見ていたから知っている。
これは、何だと思う?」
そう言って社長は、ボイスレコーダーを見せてきた。
ボイスレコーダー?
カチッと音を鳴らすとレオンの声が聞こえてきた。
しかも、私を誘拐した事や企みまでバッチリと録音をされているではないか。
多分、部下達に指示を出している所だろう。
何故、社長がそれを……!?
「貴様……何でそれを録音が出来たんだ!?」
「さぁな…?それより、いいのか?
お前のしている事は、れっきとした犯罪だ。警察にチクれば、捕まるぞ」
逆に社長は、脅し始めた。悔しがるレオン。
だが、すぐに笑いに変えた。えっ?
「お前…馬鹿か?1人で乗り込んだりしてさ
そんなの奪って壊せばいいだけじゃん」
そう言うとまた、指を鳴らした。
すぐに黒いスーツ姿のサングラスした男達に囲まれた。
な、卑怯よ!?こんなの……。
必死にガチャッガチャッと手錠を引き千切ろうとするが
金具のため逃げる事も向かって行く事も出来ない。社長……。
私は、不安そうに社長を見た。
「大人しく観念したら?
何なら俺らが愛し合う所でも見せてやろうか?」
勝ち誇ったようにレオンは、笑っていた。
だが、やっぱり表情を変えない社長だった。
その表情がさらにレオンをイライラさせた。
「ムカつくな……その表情。何で焦らないんだよ!?」
そうしたら社長もクスッと笑いながら
「言っただろ……?お前の性格は、よく知っているって。
頭のいい上にすぐにムキになる。
そうお前ならこうなる事ぐらい想定内だ。だから、1人で来たんだ」