まさか気づかれてるなんて思わなかった。
でも…2人が上手く行ってくれて本当に良かったと思う。
 幸せになってほしい……末永く。

 数日後。2人の祝杯も兼ねて
我が家でささやかなパーティーをすることに。
 恵美も呼んだが家の都合で不参加だった。
だが楽しく過ごせた。私は、料理を作って運んでいると香奈子が手伝ってくれた。

「夏希。ありがとね?」

「えっ?何が?」

「私の心配をして色々やってくれたこと
夏希の行動が私に勇気をくれたから。だからありがとう」

 香奈子は、ニコッと微笑んでお礼を言ってきた。
私も嬉しくなった。
 親友が幸せになる事は嬉しい。心の底からそう思った。

 田所様と香奈子が結婚したのは、それから1年後になった頃だった。
 式場が決まるまであっという間。2人は、幸せそうだった。

「おめでとう。香奈子」

「おめでとう。凄く綺麗よ!」

「ありがとう……夏希、恵美」

 私と恵美がお祝いを言うと微笑む香奈子は、凄く綺麗だった。
何より幸せそうだ。

「キャー香奈子ちゃん。こっち向いてお友達の2人も」

「ちょっと、詩織。そんなに騒がないの!?」

 そう言ってビデオカメラを回すのは、田所様のお姉様軍団だった。
 3人共。お姉様だけあって凄く美人。
だけど…かなり強烈だった。
 すると田所様は、慌てて止めに入ってくれた。

「あ、こらこら。香奈子達が驚いているから
あんまりはしゃぐなよ!?」