袴田くんの姿が見えるようになって一週間が過ぎた。
彼の机にはもう、百合の花もお菓子も置かれていない。
クラスメイトも友人たちも、彼の死をようやく受け止め始めた。相変わらず彼は机の上で突っ伏して悪戯を仕掛けようとしているけど、誰も彼に気付かない。
そしてようやく、屋上であったことを説明してもらうことができた。
彼は人の体に取り憑くことができるらしい。
それは幽霊特有なのかと問うも、わからないと濁されてしまった。
岸谷くんの拳が届く前に私に取り憑いた袴田くんは、もともとの身体能力が高かったおかげで、右手で拳を払うことができたという。
だから右の掌だけ痺れていたのだ。
骨が折れていないだけマシだったと、彼に言われたときは、持っていたシャーペンを投げつけそうになった。
そして岸谷くんとその他三人は、廊下で私を見かけると睨みつけてくるようになり、彼らから学校中に「袴田の再来だ!」と噂を流し始めた。
結局、クラスメイトも先生も、私から避けるようになっていった。
当然かもしれない。学校一の不良から喧嘩の仕方を受け継いだのなら、危険人物で間違いないのだから。
……私、何もしてないけどね!?
彼の机にはもう、百合の花もお菓子も置かれていない。
クラスメイトも友人たちも、彼の死をようやく受け止め始めた。相変わらず彼は机の上で突っ伏して悪戯を仕掛けようとしているけど、誰も彼に気付かない。
そしてようやく、屋上であったことを説明してもらうことができた。
彼は人の体に取り憑くことができるらしい。
それは幽霊特有なのかと問うも、わからないと濁されてしまった。
岸谷くんの拳が届く前に私に取り憑いた袴田くんは、もともとの身体能力が高かったおかげで、右手で拳を払うことができたという。
だから右の掌だけ痺れていたのだ。
骨が折れていないだけマシだったと、彼に言われたときは、持っていたシャーペンを投げつけそうになった。
そして岸谷くんとその他三人は、廊下で私を見かけると睨みつけてくるようになり、彼らから学校中に「袴田の再来だ!」と噂を流し始めた。
結局、クラスメイトも先生も、私から避けるようになっていった。
当然かもしれない。学校一の不良から喧嘩の仕方を受け継いだのなら、危険人物で間違いないのだから。
……私、何もしてないけどね!?