そして課長は重く閉ざしていた口を漸く開いた。
「そもそも…犯人は君の個人の携帯番号をどうやって入手したかだな…」
課長が疑問を口にしてくれたので、私も自分の想像を話す事にする。
「それなんですけど、可能性があるのはやはり落合さんなんです」
「どういう事だ?」
私は先日納品と陳列で落合の店に行った際、コインロッカーの鍵を紛失した顛末を課長に話した。
「なるほど…確かにそう考えると彼が一番怪しいな…」
ここで兄が口を挟む。
「ソイツ以外には考えられないんですよ。妹が言うには、他で携帯の番号を知られた可能性はほぼゼロなんです。それに、妹は勘違いかもしれないって言ってますが、ソイツが妹に恋愛感情を抱いているような気がするんです」
課長は何かを考え込むような、困惑の表情になった。
そして静かに言った。
「実は…お兄さんの言われる事は、正解かもしれん…」
「えっ!?」
どういう事?
どうして課長が熊の気持ちを肯定するの?
「昨日…君のかわりに店に行って落合さんに会った。その時に…彼の言動からそれを感じた。恐らくそれは、俺だけじゃなく伊藤くんも感じていたと思う」
「課長…案外そういう勘がいいんですね…」
思わず意外そうに呟いてしまった。
「いや…勘がいいんじゃないんだ。その…彼が言ったセリフでな…」
言ったって…?
熊のヤツ…、一体課長に何を言ったの?
「そもそも…犯人は君の個人の携帯番号をどうやって入手したかだな…」
課長が疑問を口にしてくれたので、私も自分の想像を話す事にする。
「それなんですけど、可能性があるのはやはり落合さんなんです」
「どういう事だ?」
私は先日納品と陳列で落合の店に行った際、コインロッカーの鍵を紛失した顛末を課長に話した。
「なるほど…確かにそう考えると彼が一番怪しいな…」
ここで兄が口を挟む。
「ソイツ以外には考えられないんですよ。妹が言うには、他で携帯の番号を知られた可能性はほぼゼロなんです。それに、妹は勘違いかもしれないって言ってますが、ソイツが妹に恋愛感情を抱いているような気がするんです」
課長は何かを考え込むような、困惑の表情になった。
そして静かに言った。
「実は…お兄さんの言われる事は、正解かもしれん…」
「えっ!?」
どういう事?
どうして課長が熊の気持ちを肯定するの?
「昨日…君のかわりに店に行って落合さんに会った。その時に…彼の言動からそれを感じた。恐らくそれは、俺だけじゃなく伊藤くんも感じていたと思う」
「課長…案外そういう勘がいいんですね…」
思わず意外そうに呟いてしまった。
「いや…勘がいいんじゃないんだ。その…彼が言ったセリフでな…」
言ったって…?
熊のヤツ…、一体課長に何を言ったの?