「同僚が…いるにはいるの…。でも彼も管理部門から異動してきて…最近ようやく仕事も慣れてきたけど…個人的な相談が出来るほどの間柄ではなくて…」

「そうか…。やっぱり俺は同僚より上司がいいと思う。立場的にも部下の抱えている問題は知っておかないとダメだ」

上司ね…。

そりゃお兄さんの言う事は尤もだとは思うけれど…

「どうした綾?そんなに頼りない上司なのか?」

「いえ…仕事上は頼りになるわ。でも…どちらかというとプライベートな問題でしょう?親身になってくれるとは思えない…」

「そうかもしれないけど、言うだけ言ってみろ。そのまま知らん顔してるようならその上のヤツに相談しろよ」

課長の上なら…部長?

部長なんてもっと無理じゃない?

それならまだ課長の方が少しでも私の事をわかっているかもしれない…。

ほとんど希望的観測だけれど…