真犯人を見つけるという一大決心をしたものの。

その方法を考えあぐねている。

怪しいと当たりをつけている熊はその後、仕事上はなんらおかしな言動は見受けられないし…。

やっぱり私の勘違い?

容姿がいいからという理由で営業部に配属されて、どこか無意識に傲慢になっていたとか…。

だからちょっと自意識過剰になっていたとか…?

いいえ。

それは違うわ。

私はいつだって自分の容姿を鼻にかけた事はないし、人が言う程自分では容姿に自信がある訳ではないもの。

これは客観的判断よ。

私の思い込みなんかでは断じてないわ。

だけどそれを証明する手立てがないのよね…。

こんな時、私が愛読している警察小説の刑事ならどうするかしら…?

凶悪事件を扱った小説をたくさん読んでいるっていうのに、名刑事のような鋭い推理が出来ないなんて。