「お兄さん！謝らないで下さい！私の方こそ、お礼と報告がここまで遅れてしまって…本当に申し訳ありませんでした…」

「でもよかった…。綾が間違いに気付いてくれて…。これからも…妹の事宜しくお願いします…」

「いえ…こちらこそ…」

このタイミングなら…聞いてみてもいいだろうか？

「お兄さん…実は今後の事で折り入って相談が…」

「え？俺に？」

「はい。あの…実は…プロポーズをどうしようかと考えあぐねておりまして…」

「あ…そっか。結婚前提でって言ってたから敢えてしないとかじゃないんだ？」

「きちんと、それはそれでしたいと思いまして…。でもなかなか…どういうシチュエーションでしたらいいのかと…」

「どうだろう…。綾はムードとか気にするかなぁ…。現実主義者のようでいて、ロマンチストな所もあるからね…。現実主義者だとしてもロマンチックな演出は嫌がらないでしょう？」

「やはり…そちらで攻めた方がよさそうでしょうか？」

「どちらかといえばそっちの方が無難じゃないですか？」

そうか…

やはりサプライズ作戦に決まりだな…。