「俺は綾子の為ならなんだって出来る。なんだってしてやりたいんだ」

「ご馳走様」

「…スミマセン、成田さん…。直人くんはちょっと…私に甘すぎで…」

綾子が恐縮して成田に謝る。

「いやいや…。ほんとに愛されてるって感じだね!これならもう何の心配もないでしょう?」

「ええ…。もう大丈夫です…」

「おい、安曇野!大丈夫だと思うが彼女を泣かせんなよ!綾子さん、もしコイツがなんかしたらいつでも俺に連絡下さいね!」

「お前にだけは連絡させない」

俺はすかさず言った。

「なんでだよ?綾子さんが相談するには一番いい相手だろーが」

「いや。お前だけはダメだ」

「直人くん…どうして?成田さんはあなたが一番信頼してるお友達じゃなかったの?」

「それは…そうだ。だがな、綾子…。コイツはその…君みたいな女性が昔からタイプなんだよ…」

「えっ!?そうなの!?」

そこで成田が満面の笑顔で綾子に言った。

「その通り。正にドストライクです」

綾子は口をポカンと開けて固まってしまった…。

俺はずっと成田に綾子を会わせるかどうか悩んでいた。
コイツが綾子のような女性がタイプだと知っていたから。

だが今回はコイツの功績で元に戻れたし、会わせない訳にはいかないと思った。

それに…
俺と綾子のラブラブな姿を見せて牽制するのも狙いだった。