「安曇野さん！頭を上げて下さい！悪いのは綾子だ。あなたが謝る事はない！」

「いいえ…綾子さんを不安にさせた責任は間違いなく私にあります…。そういう事も全て含めて、綾子さんを守るとお約束したにも関わらず…他でもない私自身が彼女を傷つけてしまいました…」

「綾子が…娘が至らないばかりに…あなたに苦労をかけるな…」

「とんでもない！今回の事は…綾子さんが私を思うあまりに起きてしまった事です。むしろ…有難く思っています」

「どうやら…仲直り出来た様子だと拝察していた。本当に…良かった…」

「はい…仰る通り、以前よりも絆が強くなったと…思っています…」

「うん…そうやって…お互いに歩み寄りながら…二人の夫婦の形を作って行って欲しい…」

「もったいない事です。本当に…肝に銘じます…」

「さ、食事にしようじゃないか。お母さん、ビールがあっただろう？」

「ええ。用意してありますよ」

そして和やかな団欒が始まった…。