さすがに部長と課長たちが会食している部屋を訪ねるほどの度胸なんてない。
ロビーを当て所もなく彷徨くだけ。
でも私の行動は不自然だったのか、ホテルの従業員に声を掛けられてしまった。
「お客様、何かお探しでしょうか?」
「あ、いえ!…あの…待ち合わせで…」
「左様でございますか。それでしたら、あちらのソファにお掛けになってお待ち下さいませ」
「あ…はい…」
ここに来るかどうかもわからないのに、適当な事を言ってしまった…。
しばらく待って来ないようなら、従業員に一言お詫びして立ち去ろう。
そう考えていると、聞き覚えのある声が私の名を呼んだ。
「上杉さん」
振り向くと桜井さんがにこやかに手を振りながら近づいて来ていた。
「やっぱり来てくれたのね」
「いえ…あの…」
「いらっしゃいな。皆もう出来上がってるけど」
そんな…
あの人がそこまで飲むなんて信じられない。
酔っている姿など見た事もないから、あの人がどんな感じなのか、わからない。
でも…桜井さんと親しくしている姿は…
見たくない。
ロビーを当て所もなく彷徨くだけ。
でも私の行動は不自然だったのか、ホテルの従業員に声を掛けられてしまった。
「お客様、何かお探しでしょうか?」
「あ、いえ!…あの…待ち合わせで…」
「左様でございますか。それでしたら、あちらのソファにお掛けになってお待ち下さいませ」
「あ…はい…」
ここに来るかどうかもわからないのに、適当な事を言ってしまった…。
しばらく待って来ないようなら、従業員に一言お詫びして立ち去ろう。
そう考えていると、聞き覚えのある声が私の名を呼んだ。
「上杉さん」
振り向くと桜井さんがにこやかに手を振りながら近づいて来ていた。
「やっぱり来てくれたのね」
「いえ…あの…」
「いらっしゃいな。皆もう出来上がってるけど」
そんな…
あの人がそこまで飲むなんて信じられない。
酔っている姿など見た事もないから、あの人がどんな感じなのか、わからない。
でも…桜井さんと親しくしている姿は…
見たくない。