「どうしてもの時は…お願いさせて頂くかもしれません」

「うん、いつでも言ってよ。俺がいない時はここの誰かに言ってくれればいいから。あ、自己紹介してなかったね、食品課長してます宮本(みやもと)です。宜しくね」

「どうぞ宜しくお願い致します」

私はそう言って再び深くお辞儀をした。

はぁ…

とにかくなんとか終わってくれて良かった…。

それにしてもあんな横柄な人が課長なのね…。

うちの前任者の失態が原因なのはわかるけど、いい大人があそこまでの態度を取るものなのかしら…。

磯貝課長なら絶対あんな事はしないのに。

あ…どうしても磯貝課長と比べてしまって…ダメよね、早く切り替えないと。

元来た通路を戻りながらそう思っている私に課長が言った。