半日と一日しか休んでいないというのに、出勤したフロアは今までと違って見えた。
それはきっと私の心の問題。
今までこの場所は単なる仕事の場でしかなかった。
でも今は…
愛しい人がいる空間として私の中で鮮やかに色づいている。
休んでいる間、私の代わりに得意先をまわってくれた同僚たちからの引き継ぎ書が机の上に置いてある。
細かく記載された内容に感謝の気持ちでいっぱいになった。
中には「無理しないで下さいね」と書かれた付箋が貼られたものもあった。
仕事の事だけではなく得意先の担当者さんたちからのメッセージも書かれてあって、私は自分の仕事がようやく軌道に乗り始めた事を実感していた。
黙々と書類に目を通していると庶務係の女性に呼ばれた。
「上杉さん!第三応接室に課長がお呼びです!」
第三応接室?
休み明けには方針を決めておくと言っていたし、その件かしら?
そういえば…
さっき伊藤さんが課長の席に行くのを視界の隅で捉えたような気がする…。
「わかりました。ありがとうございます」
私は立ち上がって会議室に向かった。
部屋をノックすると「どうぞ」と返事が聞こえ、私は「失礼致します」と言って中に入った。
予想してはいたものの、伊藤さんの姿を確認すると少し緊張した。
ここには課長と私だけじゃない。
伊藤さんがいるという事を再認識しておかなければ、気持ちが暴走しそうだった。
ここはいつも通り、冷静で事務的な上杉綾子でいなくては!
それはきっと私の心の問題。
今までこの場所は単なる仕事の場でしかなかった。
でも今は…
愛しい人がいる空間として私の中で鮮やかに色づいている。
休んでいる間、私の代わりに得意先をまわってくれた同僚たちからの引き継ぎ書が机の上に置いてある。
細かく記載された内容に感謝の気持ちでいっぱいになった。
中には「無理しないで下さいね」と書かれた付箋が貼られたものもあった。
仕事の事だけではなく得意先の担当者さんたちからのメッセージも書かれてあって、私は自分の仕事がようやく軌道に乗り始めた事を実感していた。
黙々と書類に目を通していると庶務係の女性に呼ばれた。
「上杉さん!第三応接室に課長がお呼びです!」
第三応接室?
休み明けには方針を決めておくと言っていたし、その件かしら?
そういえば…
さっき伊藤さんが課長の席に行くのを視界の隅で捉えたような気がする…。
「わかりました。ありがとうございます」
私は立ち上がって会議室に向かった。
部屋をノックすると「どうぞ」と返事が聞こえ、私は「失礼致します」と言って中に入った。
予想してはいたものの、伊藤さんの姿を確認すると少し緊張した。
ここには課長と私だけじゃない。
伊藤さんがいるという事を再認識しておかなければ、気持ちが暴走しそうだった。
ここはいつも通り、冷静で事務的な上杉綾子でいなくては!