「・・・・・・あのうハルトさん」

「んー?」

「彼女がいない男の人って、フツウはどーしてるんデショウカ?」

フライドポテトを摘まんでる彼の視線に促され、もごもご続けた。

「・・・そのーアレですよ、欲求不満の解消方法的な?」

「フウゾクかセフレ」

「おーい麻衣、紀子が白目むいてる」

「紀子サマのチアキさんは二次元キャラなんでー」

二人の会話をうわの空で聴く。

今はともかくとして。両想いになる前の、完全家族仕様の千秋さんには、あたしが知らない別の顔があるのかもしれないって。本当に考えたこともなかった。