神社を出たあとは山道を走って、穴場の名所らしいナントカって滝に連れてきてくれたハルトさん。高さや勢いはそれほどじゃなくても、横に織物を広げたみたいに落ちる水はずっと眺めてても飽きがこない。

滝壺の水も澄んでて、お金を投げ入れないでくださいって看板も立ってる。水際には寄れないから覗けないけど、底には小銭が沈んでるらしい。世界共通だなー、お賽銭的なのって。

「マイナスイオン吸収しながら癒されるのって最高ですねぇっ」

「紅葉には早かったけどな」

「いえいえ十分です!」

そこでも滝を混ぜ込んだ二人の写真を撮って、千秋さんに送った。“いいところだね”と感想が返ってきた。

ランチしたイタリアンカフェ、気が付いたら走ってた海沿いの景色。どんな写真を送っても千秋さんは、答案を採点する小学校の先生みたいに返信してくれた。

実証実験、中間報告その1。ヤキモチ妬かせる作戦は効果ナシ?