デザートブーツの靴紐を結び向き直る。上がり框の段差分、見上げた千秋さんはハルトさんを牽制するワケでもなし、いつも通りやんわり笑って見送りモード。

今のトコなんの効き目も現れてない。あたしはわざと楽しげに笑ってみせた。

「じゃあ行ってくるね、千秋さん」

「うん行ってらっしゃい。夕飯は食べてくるの?遅くならないなら待ってるよ?」

「えーっと」

後ろに立ってるハルトさんを振り返る。今日は一から百までお任せですもんね?

「オレがよく行く店に連れてってやりたくてさ。ダメ?」

「ダメじゃないです!」

素で甘い顔にお願いされて無条件反射。・・・イケメンの魔力ってすごい。

「車がカボチャに変身する前には送り届けますよ、ご心配なく」

あたしの頭をポンポンしながら千秋さんに緩く笑んだハルトさん。

「次はどーか分かんないですけどね。オレも紀子もいいオトナなんで」