「珍しいね、きぃちゃんが迎えに来てもらうなんて」

意外そうな顔した千秋さんは、でもなんにも疑ってない。

「あーうん、たまには助手席に乗ってくのも新鮮かな~って」

「そっか。何時に来るの?朝ご飯の時間合わせてあげるよ」

「9時半くらい。8時に目覚ましかなぁ」

「ん、分かった」

笑うと目が無くなって、お地蔵さまみたいになる優しい顔も大好き。あたしの告白を封印して今までどおりの千秋さんで居続けても、こんなに好き。

ねぇ千秋さん。ほんとに千秋さんはあたしが誰といてもいい?ほんとに誰かと結婚してほしい?

なんでそんなに自分で自分を縛っちゃうの?
なんでそんなに自分を我慢するの?

お母さんだって呪いを残したかったわけじゃないよ、千秋さん。・・・あたしは絶対に解きたいよ。解いて千秋さんとシアワセになりたいの。