「ちょって待て」

心の声が口からミサイルの速さで飛び出した。

「え?ずっと、ってなに?アイシテルって言った?お母さんと約束したからお嫁にもらえない?今どきそんな呪い信じてるなんて、千秋さんくらいだよ?ちゃんと現実見てる?両思いなんだよね?どうにか結婚できるよね?生きてるあたし達はシアワセになんなきゃダメだよね?!」

ゼーゼーと肩で息を整えるあたし。・・・いやもう、それじゃあたしの片思いってなんだったワケ?思わず千秋さんを恨みがましい上目遣いで。

「バージンロードはダンナさまになって一緒に歩けばいーじゃない?千秋さんがあたしを幸せにして、仲良く二人でおじいちゃんおばあちゃんになればいーじゃない?他人任せにしてどーすんの?あたしの気持ちはどーでもいーの?」

かれこれ10年分の積年の想いが押し寄せて止まらない。

「絶対に千秋さんとじゃなきゃ結婚しない!お母さんに言っといてっっ」

そう言い捨てると勢いのままイスから立ち上がり、階段を駆け昇って自分の部屋に飛び込んだ。そのままベッドにダイブ。

千秋さんのばかあぁぁぁぁっっ、好きなら好きでいーじゃないのよぉ~~~っっっ。枕に顔を埋めて脳内大絶叫。足をばたつかせ、一人で悶絶してた。

千秋さんのバカ、をリピートする内に頭も冷えてくる。