「ノンちゃん、明太チーズ焼けたよ」
「ノンちゃん、ナスの漬け物たべる?」

何が楽しいって、普段より増し増しで千秋さんがかまってくれる、お姫サマ扱いしてくれる。

「はいノンちゃん、お水。零さないようにね」

お姫サマ通り越して子供扱いになってますヨー?
もう成人式からかなり経ってますヨー?

『ノンちゃん』は可愛い姪っ子。大好きな姪っ子。そんなのは分かりきってるけど。あたしにとって千秋さんは、リアルに抱かれたい男第1位になっちゃってんの。

だからね。

「どうかした?ノンちゃん」

「あのね千秋さん」

向かいに座り直した千秋さんをじっと見つめて、おもむろに。

「今日から『ノンちゃん』やめていい?」