高校2年生という年齢のせいなのだろうか。学校の皆も辛く悲しくなって死にたくなったり、消えていなくなりたくなる時があるのか。

僕は部屋のカーテンを開ける。初夏のこの時期は、朝の6時になれば外は明るかったし、暑い日差しが差し込んでくる。
今年は少し日に焼けたい。色白の肌は僕が弱い人間の象徴のように見えるし、細い腕と相まって男らしくない、弱い小さな子供みたいだ。

喉が渇いたのでキッチンへ行くと、昨日の母の飲んだ焼酎の空き缶が何本もゴミ袋に捨てられていた。きっと今は二日酔いで寝ているのだろう。父は昨晩は帰って来なかったようだ。家の歯車は何時から壊れてしまったのか。

僕はグラスに水を注いで喉を鳴らして飲んだ。

お腹も空いたな。
成長期の高校生である。何にもしなくても生きているだけでお腹が空く。だが、なんだかそれに罪悪感を覚えてしまう。
冷蔵庫を開けるとチーズや枝豆といったお酒のつまみしか入っていなかった。しょうがない。アルバイトで貯めているお金でパンでも買いながら学校に行こう。

僕は制服のシャツにアイロンをかけると、それを着た。アイロンの熱でシャツがまだ温かかった。