「一輝くん……?」
「夜まで待てない。今すぐに僕のことを結菜ちゃんのやさしさで慰めて」
「一輝く……んんっ……」
一輝くんはそう言うと、一瞬で私の口を塞いだ。
激しい……‼
いつもの一輝くんよりもさらに激しくて……息が……っ。
あまりの苦しさに意識がもうろうとしそうになった私は、一輝くんの背中をやさしくポンポンとした。
すると一輝くんの唇が私の唇から離れた。
そして。
「苦しい?」
そう訊いた一輝くん。
私は意識がもうろうとしながら「うん」と頷いた。
これでキスをするにしても一輝くんは手加減してくれるだろうと思った。
のはずが。
一輝くんからは意外な言葉が返ってきた。
「色っぽい」
え……?
「結菜ちゃん、色っぽ過ぎてたまらない」
一輝くん……⁉
「やっぱり夜まで待てない」
一輝くんがそう言ったすぐ後、私の身体がふわっと浮いた。
「一輝くん……っ⁉」
また突然なことが起こったから、私は再び驚いてしまった。
一輝くんは私のことをお姫様抱っこすると、そのまま一輝くんの部屋へと向かった。
一輝くんの部屋の中に入ると、一輝くんは私をやさしくベッドに下ろした。
私をベッドに下ろした後、一輝くんもベッドに上がり私のことを覆いかぶさった。
そして私の真上には一輝くんの美し過ぎる顔がある。
そんな美し過ぎる一輝くんに見つめられるとドキドキが止まらなくなる。
それだけでもドキドキするのに。
「今日は容赦しないよ。覚悟してね」
なんて言うから。
そして一輝くんは、その言葉の通り、容赦なしの甘くて甘くてとろけるような……。
…………。
すごく恥ずかしい。
すごくドキドキする。
でも。
すごく幸せ。
こんな幸せがずっと続くといいな。
私は一輝くんの甘くて甘くてとろけるような、そしてやさしさを感じながらそう願った。
♡end♡
あとがき
この度は、『同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉』を読んでいただき、ありがとうございます。
今回は、自分なりになんですけど、胸キュン系なストーリーに挑戦してみようと思いました。
しかし胸キュン系にしようと決めたものの、どういう感じに表現すれば胸キュンになるのか、そのことを迷いながら作成しました。
作成しながら思ったのは、胸キュン系のストーリーを書くことは非常に恥ずかしく照れてしまうということです。
でも、私が書いた胸キュン系程度で恥ずかしくなったり照れていたりしたら、他の作者の方々が書かれている本格的な胸キュンストーリーのようなストーリーを書くときはどうするのだと心の中で自分にそうツッコミを入れてしまいました。
なんとか作品は出来上がりましたが、自分の作品はどのくらい胸キュンな感じに仕上がっているのか、自分の作品なのですが、正直なところよくわかりません。
それでも、この作品にお付き合いくださった皆様には大変感謝いたします。
それでは、最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございました。
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