「待って‼ 一輝くん‼」


 私は、とっさに一輝くんのことを止めた。


「なんで、結菜ちゃん」


 一輝くんは少し疑問に思っている様子。


「だって、ここ外だよ⁉」


 慌てる私。


「うん、そうだよ」


 それに対して冷静な一輝くん。


「だって夜だし、周りに誰もいないから」


 冷静を保ったまま、そう言った一輝くん。


「そうなんだけど……」


 まだ動揺している、私。


「だったらいいじゃない」


 一輝くんはそう言うと、やさしく微笑んだ。