「……んっ‼」


 なにこの味。
 しまった。
 注文してから一時間近く経っているから、氷が溶けてジュースの味が薄くなってしまっていた。
 空に見入っていたからか、味を感じる反応が遅かったけれど。
 あまりにもジュースの味が薄くなっていたので、私は思わず渋い表情をしてしまった。


「結菜ちゃん、渋い表情になってる」


 あまりにもジュースの味が薄くなっていて、思わず声が出てしまった私に気付いた一輝くんが、こちらを見ながらそう言った。