でもその前に、まずは彩月の緊張をほぐさなければ。
 そう思った私は、少しでも彩月に緊張を和らげてもらおうと思い、


「本当に構えなくても大丈夫だから」


 私はもう一度、彩月にそう言った。


「そうなの?」


 私の言葉に、窺うようにそう訊いた、彩月。


「うん、そうなの」


 私は、彩月に気楽に話を聞いてほしいと思いながらそう返事をした。


「ふ~ん、わかった」


 と、返事をした、彩月。


 これで彩月の緊張はほぐれたかな。