「彩月?」


 彩月の様子を見て、私は思わず彩月の名前を呼んだ。


「構えなくても大丈夫とは言ってくれても……なんか結菜と一輝に改めて並んで座られると……」


 彩月は、私と一輝くんのことを交互に見ながらそう言った。


 …………。
 他人の緊張は移るのか。
 彩月の様子を見ていると、私もますます緊張してきそうになった。

 そんなに緊張したら、彩月に上手く話せなくなりそう。
 なんとか緊張をほぐさなくては。