「彼と同居をすることは、一輝以外は誰も全く知らないことなの」 え……。 「それって……おばさんもおじさんも優月(ゆづき)ちゃんも知らないってこと?」 あっ、優月ちゃんは、彩月と一輝くんの妹。 「そうよ。だから、お母さんたちには、このことを内緒にしておいてほしいの」 え……。 「内緒……って……」 「私は高校三年になっても、結菜とここで一緒に暮らすということになっているから。って、もともとそれが条件でここに暮らせているんだもんね」 「…………」 私は言葉が出なかった。