私、【花咲 夢】は、学校の中でも1位、2位を争うぐらいの美形男子、【霜原優斗】に恋をしました。
優斗くんは、成績も良くて運動も出来て顔もいい。簡単に言えば万能男子。クラスの中でも優斗君を好きだ。という人は多くいた。優斗くんは彼女を一切作らない。何故彼女を作らないのか。と疑問を沢山の人が思ったことだろう。
それは優斗君とそして私と彼の愛する人。が関連している。だなんてこの時は思っても見なかった。
“きゃぁー!!”沢山の声援が聞こえる。
その中に私の友達も混ざっているんだろう。
本当は自分だって優斗くんを見に行きたい。
でも、私は優斗くんは好きじゃないっていう設定だから。見に行かない。なんて、変な意地だな。心底自分の頑固さに嫌気がさす。
「ねぇ!夢!今日も優斗くんはかっこいいねぇ」
「ふぅーん。。私見てないから知らない」
「ならさ、動画あるから見て見ない?絶対好きになるよ」
そんな事言われる前から好きだっての。
そんな悪態を心の中で付きながら動画を見てみる。そして私の目に移りこんで来たのは淡い光を放つ水色の鍵を首から吊り下げる姿だった
「なにか、持ってる…?」
「なにが??」
「ぁっ、、なんでもない!」
水色の鍵がチラッと見えた。そう。私の持っているピンクの鍵とそっくりだった。
羽根が生えていて、少し丸みを帯びた鍵。
ある日枕元に置いてあったのだ。母親からの誕生日プレゼントかと思ってたけど、、好きな人も持ってるだなんて思わなかった。
「ちょっと、夢色々落ちてるよ…?」
「ぇ??」
水はボトボトと零れ、箸に持っていたミートボールは床に落ち、制服は汚れていた。
「あれ。。まっまさか…あはははっ…」
「夢、、着替えてきたら…?」
「着替えてくるよ…」
しゃらっと首に付いてる鍵を触る。
「一体何なのこれ。」
可愛いと思ってたけど、改めて見ると全然可愛くない。鍵を外し、体操服に着替える。
「まぁ、好きな人とお揃いだから良いかな」
って言いながら。
「ねぇ、それって、、」
って言う声も聞こえずに首に付いてる鍵を触りながら、好きな人とお揃い。そんなことを考えていた。
「おい。えーと花咲。」
その聞き馴染みのある。いや勝手に聞き馴染みのあるのかもしれないが、この声は私の好きな人だ
「霜原くん…?」
声が震えて、手と足が冷たくなる。
「お前、そのピンクの鍵っ…」
「これ…?」
「それだよ…それさえあれば俺は…あいつに逢える…」
そう言って泣きじゃくる好きな人を唖然とした顔で見るしか無かった。
「霜原くん大丈夫…?」
上辺では霜原って呼んで心では優斗くんだなんて、情緒不安定かよ。。と心の中でつっこんでおく。
「その鍵。貸してくれない?」
「この、、鍵を?貸したところで、、」
「俺の、俺の好きな人に大事なんだ、頼む貸してくれないか…?」
そこで私は知った彼は好きな人がいるということ。あぁ、きっと優斗くんが好きな人だもんねきっと素敵な人なんだろうな、私に勝ち目なんか無いや。
「いいよ、貸してあげる。」
ぽんっと私の鍵を渡す。
ぐっと込み上げて来るものがあるが、堪える。
「じゃぁね。その人探すのに頑張ってねっ」
「あぁ、ありがとうな」
そう言われ、もっともっと好きになった。
「なんでかなぁ…」
とぼとぼと廊下を歩く。
そこで私は気が付く。
「誰も、居ない…?」
ここで気がついた。私は今1人なのだ。
「優斗くんっ。優斗くんっ!!!」
叫ぶ。私の好きな人の名をそしてついさっき一緒に居た彼の名を。
「どうか、どうか居てっ!!」
さっき別れたばっかなのに逢いたくて仕方がない。
「夢っ…」
「優斗くんっ…」
ってなればなぁ…って妄想して、私は多分このまま行けば逢えることは無い。
少しづつ太陽が欠ける。
私の望んだ“夢”なのかそれとも彼が私の鍵で別の世界を切り開いたのか分からないが、意識が遠くなっていった。
優斗くんは、成績も良くて運動も出来て顔もいい。簡単に言えば万能男子。クラスの中でも優斗君を好きだ。という人は多くいた。優斗くんは彼女を一切作らない。何故彼女を作らないのか。と疑問を沢山の人が思ったことだろう。
それは優斗君とそして私と彼の愛する人。が関連している。だなんてこの時は思っても見なかった。
“きゃぁー!!”沢山の声援が聞こえる。
その中に私の友達も混ざっているんだろう。
本当は自分だって優斗くんを見に行きたい。
でも、私は優斗くんは好きじゃないっていう設定だから。見に行かない。なんて、変な意地だな。心底自分の頑固さに嫌気がさす。
「ねぇ!夢!今日も優斗くんはかっこいいねぇ」
「ふぅーん。。私見てないから知らない」
「ならさ、動画あるから見て見ない?絶対好きになるよ」
そんな事言われる前から好きだっての。
そんな悪態を心の中で付きながら動画を見てみる。そして私の目に移りこんで来たのは淡い光を放つ水色の鍵を首から吊り下げる姿だった
「なにか、持ってる…?」
「なにが??」
「ぁっ、、なんでもない!」
水色の鍵がチラッと見えた。そう。私の持っているピンクの鍵とそっくりだった。
羽根が生えていて、少し丸みを帯びた鍵。
ある日枕元に置いてあったのだ。母親からの誕生日プレゼントかと思ってたけど、、好きな人も持ってるだなんて思わなかった。
「ちょっと、夢色々落ちてるよ…?」
「ぇ??」
水はボトボトと零れ、箸に持っていたミートボールは床に落ち、制服は汚れていた。
「あれ。。まっまさか…あはははっ…」
「夢、、着替えてきたら…?」
「着替えてくるよ…」
しゃらっと首に付いてる鍵を触る。
「一体何なのこれ。」
可愛いと思ってたけど、改めて見ると全然可愛くない。鍵を外し、体操服に着替える。
「まぁ、好きな人とお揃いだから良いかな」
って言いながら。
「ねぇ、それって、、」
って言う声も聞こえずに首に付いてる鍵を触りながら、好きな人とお揃い。そんなことを考えていた。
「おい。えーと花咲。」
その聞き馴染みのある。いや勝手に聞き馴染みのあるのかもしれないが、この声は私の好きな人だ
「霜原くん…?」
声が震えて、手と足が冷たくなる。
「お前、そのピンクの鍵っ…」
「これ…?」
「それだよ…それさえあれば俺は…あいつに逢える…」
そう言って泣きじゃくる好きな人を唖然とした顔で見るしか無かった。
「霜原くん大丈夫…?」
上辺では霜原って呼んで心では優斗くんだなんて、情緒不安定かよ。。と心の中でつっこんでおく。
「その鍵。貸してくれない?」
「この、、鍵を?貸したところで、、」
「俺の、俺の好きな人に大事なんだ、頼む貸してくれないか…?」
そこで私は知った彼は好きな人がいるということ。あぁ、きっと優斗くんが好きな人だもんねきっと素敵な人なんだろうな、私に勝ち目なんか無いや。
「いいよ、貸してあげる。」
ぽんっと私の鍵を渡す。
ぐっと込み上げて来るものがあるが、堪える。
「じゃぁね。その人探すのに頑張ってねっ」
「あぁ、ありがとうな」
そう言われ、もっともっと好きになった。
「なんでかなぁ…」
とぼとぼと廊下を歩く。
そこで私は気が付く。
「誰も、居ない…?」
ここで気がついた。私は今1人なのだ。
「優斗くんっ。優斗くんっ!!!」
叫ぶ。私の好きな人の名をそしてついさっき一緒に居た彼の名を。
「どうか、どうか居てっ!!」
さっき別れたばっかなのに逢いたくて仕方がない。
「夢っ…」
「優斗くんっ…」
ってなればなぁ…って妄想して、私は多分このまま行けば逢えることは無い。
少しづつ太陽が欠ける。
私の望んだ“夢”なのかそれとも彼が私の鍵で別の世界を切り開いたのか分からないが、意識が遠くなっていった。